洋梨とバックロールエントリー

敏宮凌一(旧・敏宮龍一)によるブログ。

日本の同人誌と新型コロナ→その4・同人文化の存在意義と日本のクリエイターの関係

どうも。今更ですが、2020年10月に、第1号から2020年までのコミケのカタログの印刷・製本や日本の一部の同人誌印刷をされていた、共信印刷がお亡くなりになりました。
新型コロナ感染拡大の影響と現在も続く「緊急事態宣言」によって、(現実世界で)同人誌即売会が開催されないことがキッカケで、同人誌事業からの撤退(または倒産・解散)する印刷所とイベント関連業者と、同人誌即売会のに便乗していたお店と宿泊施設の閉店も出ているそうです。

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そういえば、昔のコミケでは、長年参加していた犬のマークの運送屋が事業撤退の都合で消えたり、ペリカンの運送屋がゆうパックと合併統合の都合で消えましたよね。
ま、これは新型コロナではなく、時代の流れなのだけれど・・・(^_^;

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どうでもいいかもしれませんが、ここはかつて私も利用していた、地球環境に優しいエネルギーで印刷しているというのが売りの同人誌印刷所(現在も営業してます。)。ご興味あれば、是非・・・(^_^;editnet-p.jp

 話を戻します。
近年の日本の同人誌業界の中では、“長年開催していた同人誌即売会が一度でも中止してしまうと、今後の開催(または存続)は難しい”と言われています。その理由について、ある同人評論家の方は次のようなことを挙げています。
一般的に、同人誌即売会リソース配分は“事前準備8割、当日2割”とよく言われています。会場を確保して開催を告知、サークルを募集、配置を考えて、入場証やマニュアルをつくって送って、カタログを編集・発行して・・・というのは事務的に大変な労力が必要なんです。それ以外にも当日に向けて、導線などの運用計画の立案、机・イスといった備品のレンタル申請、警備員の手配と、さまざまな準備・計画があり、無限とも思える雑用をこなさなければならない。来場者の目に映るのは、当日の動きがメインですし、特に企業が主催する同人誌即売会は、日常的な事務所経費や人件費もあります。開催ができずに収入が途絶えれば、当然続けるのは難しくなるわけです。

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 なお、2020年から新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けている同人誌業界のSNSなどによる陳情を観て、「日本のアニメ・漫画とサブカルチャー産業の危機」と判断した、藤末健三氏と一部の参議院議員が国に働きかけたことによって、2020年の秋に、同人誌即売会と関連事業が文化庁の「文化芸術活動の継続支援事業」の対象となりました。藤末氏曰く「今後は、同人サークル・アニメーター・漫画家アスタントなどを含むフリーランスのクリエイターも支援対象(書類提出と審査等あり。)にしたい」と、汗をかいているそうです・・・。
www.j-cast.comどうして藤末氏が、フリーランスのクリエイターも支援対象になれるよう頑張っているのかというのには、ある同人誌評論家曰く「いまや幅広い年齢の人が参加する同人誌即売会ですが、一度行く習慣がなくなると、同人文化から卒業してしまう人が出てきてしまいかねない。もちろん、これまでにも就職や結婚・出産・転勤などそれぞれの事情で離れる人はいましたが、(同人誌制作や同人活動を)やめてしまう人の数が増えれば、文化の担い手はそれだけ減っていってしまいます。(中略)自分の思いや考えを、安価に、誰でも形にして、自己表現として発表できる場というのは、あまり多くはありません。(中略)加えて、日本の漫画やアニメ、ゲームの業界自体が広い裾野を持っているわけですが、同人文化はそういった裾野をさらに広げている。さまざまなクリエイターたちが、世に出る前に作品を発表できるゆりかごとしての機能も備えています。一方で、商業ベースにはのらないオルタナティブな作品の発表の場でもあります。こうした「場」が続いていくことが、必要不可欠なのは言うまでもありません。

ドラゴンボール』、『ガンダム』、『エヴァ』、『ワンピース』、『鬼滅』、『おっさんずラブ』、コスプレ鯛焼きなどといった、現在日本の文化の構成素材の中には、日本の同人文化も絡んでいます(^_^;

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