洋梨とバックロールエントリー

敏宮凌一(旧・敏宮龍一)によるブログ。

『ある山下テツローの場合』→第22.5話

第22.5話:殴るのは僕だけにしてほしい、“彼”の願望とパートナーの困惑・・・の補足

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©2021 Ryoichi Satomiya

今回公開した第22話で取り上げたテキストの中には、次のような記述が書き遺されている。
2008年7月27日のテキストでは、“彼”と“彼”のパートナーが、“彼”の担当医がいる病院で、“彼”のすい臓がんのことが伝えられた事。2008年7月27日のテキストの中にでは、“彼”の決意を聴いて、“彼”のパートナーが荒れたことが書かれていた。
がんであっても精神的に堪えるのに、それがすい臓がんであれば尚更である。“彼”が何らかの覚悟を決めてしまうのも、“彼”のパートナーが荒れるのも分からなくはない・・・。
そこで今回は、この*1「すい臓がん」について少し取り上げてみようと思う。

そもそもすい臓がんとは、胃の後ろにある「すい臓」という消化器官のすい管上皮細胞から発生したがんのことを指している。
このがんは、昭和時代から“診断と治療が非常に難しいがん”と言われていて、2000年代でも治りにくいがんの1つとされていたが・・・現代も、すい臓がんは治りにくいようである。
ある日本の医療機関の医師の情報によると、病院に来るすい臓がん患者の約50パーセントが内蔵や骨などに転移があって、30パーセントが手術不可能なくらいにがんが進行しているという。そのため、診断がついた段階で手術出来そうな患者は約20パーセントに過ぎないという。それに、再発率が高いがんとされている事から、もし切除出来ても、手術後の*25年生存率は男女とも約8パーセントと言われている。
2019年のすい臓がんの患者数は年1400人、死亡数が年1000人程度いたという・・・。

ちなみに、昭和時代から平成時代の有名人・著名人の中にもすい臓がんで亡くなった方は多く、安倍晋三前首相の父である安倍晋太郎氏、歌手の青江三奈氏、アニメ監督の今敏氏、元プロ野球監督の星野仙一氏、フリーアナウンサー有賀さつき氏、俳優の八千草薫氏などが挙げられる。

2020年3月に、日本では新しいすい臓がん治療用の抗がん剤が承認され、同年6月から販売されているという。
このすい臓がんが“治りにくいがん”から“治りやすいがん”に変わる日が来てほしいものである。

→今度こそ、第23話につづく・・・。


参考資料

すい臓|からだとくすりのはなし|中外製薬
https://www.chugai-pharm.co.jp/ptn/medicine/karada/karada015.html
一般社団法人 日本肝胆膵外科学会 膵臓がん
http://www.jshbps.jp/modules/public/index.php?content_id=14
がん情報サービス 最新がん統計
https://ganjoho.jp/reg_stat/statistics/stat/summary.html
がんサポート「難治でも薬剤をうまく継いで長期生存を目指す 膵がん2次治療に6年ぶりに新薬「オニバイド」が登場」
https://gansupport.jp/article/cancer/pancreas/26974.html

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*1:本来であれば、日本語教育上「膵臓癌」という表記にしたほうが良いのだが(そういえば、『君の膵臓をたべたい』という小説があった・・・。)、残念ながら私は医学生ではないので、この『ある山下テツローの場合』では、「すい臓がん(または「すい臓癌」)」と表記させていただいている。

*2:2021年8月時点の情報を基にしている。