洋梨とバックロールエントリー

敏宮凌一(旧ペンネーム・敏宮龍一)によるブログ。

これをメイ曲と呼んではいけないのだろうか?→No.223「戦メリ」よりはコッチかも・その24

これは、私が過去にやっていたブログで適当にやっていた、私の「iTunes」の中に入っている曲の中で何回もリピートしてしまうものを紹介していた書き込みコーナーに、私が過去に好きだった曲や「なぜカバーする人がいない!」と心の中で日夜嘆く曲などを書いていくコーナーとして復活してみたものです(^_^; 

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今年の冬はナイフが刺さるように寒くて、まるで井上陽水さんの「氷の世界」か八寒地獄のようです。
雪や寒さが原因での死者が、日本とアメリカのニューヨークの一部で多発していますね・・・(-_-)kotobank.jp

そこで、第223回は坂本龍一教授の「千のナイフ(Thousand knives)」です。
現在は音楽配信サービスでも聴けます。

この曲は、1978年10月に発売された坂本教授のデビューアルバム『千のナイフ』の1番目に収録されている曲です。
曲名は、詩人アンリ・ミショーの『みじめな奇蹟』という本の冒頭の一説から採られています。
ja.wikipedia.orgYMOのライブや1981年発売のアルバム『BGM』で聴く方の「千のナイフ」をご存じの方も多いかと思いますが、「千のナイフ」はこっちが先です。co062c54.hateblo.jp

この頃の坂本教授はまだ音楽家ではなく、スタジオミュージシャンという、レコードやCDに収録する楽曲をちゃんと商品になるように仕上げる手伝いをしたり、コンサートなどで演奏をする裏方の一人でした。media.muevo.jp

*1テクノポップ」という言葉やスタイルもまだ無かった時期に、坂本教授とほかのサポートメンバーの人たちは、音楽においてのコンピュータやシンセサイザーの使い方を暗中模索していて、このアルバムのレコーディングには延べ500時間くらいかかったと言われています。
このアルバムの製作期間中の坂本教授は、スタジオミュージシャンとしてのお務めを終えると、夜12時から朝方まで自分のアルバムの作業をするという日々を送っていました。

このアルバム製作期間のことについて、後に坂本教授は「(レコーディング作業などに)何ヶ月もかかったが、(あの頃は)寝なくても平気だった」と回想されていたそうです・・・(-_-;

なお、このアルバムをリリースしたレコード会社が持つ情報によると、(レコード盤の方の)このアルバムの初回プレスは400枚製造・出荷されましたが、その後200枚返品されたそうです・・・。

オリジナル。
ボコーダー越しの坂本教授による、*2毛沢東氏の詩の朗読から曲が始まります。
どうでもいいことですが、1990年代や2000年代に発売されたある企画盤で、この朗読をカットされたバージョンの「千のナイフ」を聴いたことがあります・・・(-_-;
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2005年に発売されたセルフカバーアルバム『/05』に収録されている方の「千のナイフ」。ピアノのほかに、坂本教授自身の拍手などを加工した音がアレンジに使われています。
この『/05』では、この曲のほかにも、坂本教授自身の拍手などを加工した音が使われたものが数曲あります(^_^)

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オマケ1
2010年のNHKの番組の中で披露された、坂本教授と細野晴臣さんと高橋幸宏さんらによる、YMOバージョンの「千のナイフ」。
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オマケ2
前回取り上げたLEOさんによる「千のナイフ」。

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オマケ3
2022年11月に発売された、坂本教授の曲の*3リモデル(REMODEL)アンソロジーA Tribute to Ryuichi Sakamoto - To the Moon and Back』収録の「千のナイフ」。
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*1:1960年代から1970年代までの国内外には、「フュージョン」という音楽ジャンルがあった。

*2:1965年に、中国のセイコウ山に訪問した時に書いたと言われている詩だという。

*3:アメリカを中心に使われている新しい英語表現の1つ。日本語っぽくすると「再生成、再構成」。日本で使われている「カバー曲」と同じ意味。

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